植物日誌

ベランダと室内で育てる塊根植物、サボテンの観察日誌

パキポディウム・イノピナツム へこんだベアルート株が膨らむまで

今年は複数のパキポディウムを発根管理したシーズンでしたが、その中でも手に入れたときから崖っぷちだったイノピナツムの記録を残しておこうと思います。

 

 

 

購入時から水切れのイノピナツム

まず手に入れた7月の半ば過ぎ

ベアルートのイノピナツム

凹んでますねぇ

そもそもまだ子株なので、こうなるとふかふかになるような余地もあまりないのか摘んでみると硬さのあるへこみで、爪で叩いてみると軽い音がする

根はなくとも葉が展開し、内部に蓄えた水分が蒸散して完全に水切れの状態です

あまりこんなに状態が悪そうなものが売られているのを見かけることもないかと思いますがw この記事がいつかどなたかのお役に立てれば良いかなと。

ここから約3週間ほどかけて発根した記事がこちら

www.0607.life

数ミリ程度の発根状態で直ぐに土に戻し屋外へ出しました

 

発根から3日

発根したとはいえ、夏真っ盛りの8月にまだ自身を維持できるほど十分な量の給水ができるわけもなく外気の高温と風にさらされての蒸散が激しかったようで

塊根植物パキポディウムイノピナツム 水切れでへこむ

加速するへこみ…やばくないですか?

あー…これは逝ったかも。正直ちょっとよぎりました。

遮光はしていたけれども、弱ってるこの子にはスパルタ過ぎた

ここから手をかけられることといえば葉を半分切って蒸散を抑えることくらいなんでしょうが、根が発達していけば根圧と共に蒸散による水を吸い上げる力が増すのでとにかく見守ることに。※発根している前提での判断です

 

ところで、全体的に凹んでいるので時期はバラバラですがこちらもご覧ください

イノピナツムのへこみ

いつもの写真の裏面がこれ。右側の赤い日焼けの跡を気に入って購入。

イノピナツム 身体が凹んでいる

水切れ渓谷

イノピナツム 水切れで深い溝ができる

ーーー谷折りーーー

あっちもこっちもなかなかです。

未発根株を最初に植え込む際には本体の大きさと土の量が1対1程度が良いと海外サイトで読んだのを参考にしています。

最初の発根を無駄にしないよう初期は土が乾いている時間があまりないように、そこからじわじわと間隔をあけて根の育成を促進するよう緩急つけて水やりするように意識!

 

発根から約1ヶ月

ベアルート株のパキポディウムを発根管理中

少しづつ膨らんできているのが分かるようになってきました。

毎日写真を撮って比べて「ここのシワ伸びてきてる!」みたいなね。地味なやつ。

塊根植物の写真って実物を目で見るのとはなんか違うなって違和感ある時があると思いますが、人間は2つの目で見ているのとカメラは目(レンズ)が1つの違い。

なので今と昔を比較したいときには、撮った写真と実物を比べるのではなく、写真と写真を比べると確実ですよーって余計なお世話、一応書いときますね。

やっと安心して管理できるようになったので、遮光を卒業し直射日光下へ。

葉も開いてきて体内の水分が増えてきているのを実感しだしたのもこの頃から。

あとは水やりのたび、この子本来の姿形に戻っていくのを見るのが嬉しくて楽しくて。

 

 

発根から3ヶ月後

十分に発根し膨らんだイノピナツム

そして現在がこちら

もう1回、ベコベコの時見ときましょ

パキポディウムの発根管理

うわ~よく頑張ってくれた!

現在9割くらいは回復してきてると思います。

しぶとく残るへこみは水切れ渓谷の部分

イノピナツム発根管理をほぼ終えて膨らんだ株

枝の幅が全然違う!かなり変形した状態だったんだなと改めて思う。

まだくぼみが残っていて、普通の水やり間隔では変化がなく常に土湿りっぱなしくらいの状態でないとこの部分は膨らんでくれません。

まぁもうすぐ冬ですから、水やりは程々に、これからゆっくりと回復してくれれば。

 

まとめ

かなりベコベコにへこんだ未発根のパキポディウム・イノピナツムは、夏場であれば約3ヶ月でほぼ元通りに膨らむということがわかりました。

SNSで凹んだパキポディウムを見事復活させた先輩方にも聞いてみましたが、株自体の大きさが異なっても同じくらいの期間で元に戻ることが多いようです。

ということは、本体の形を最低限維持できる程度の根は発根開始から3ヶ月程度の根量で良いということなのでしょう。逆にいえば、発根管理開始から3ヶ月経って水やり後にへこみやシワが出てしまうような場合には発根していない、もしくは何か問題が発生している可能性があるので育て方を変えてみるのも良いかもしれません。

ただし、私が行っている方法はまず水耕栽培で確実に発根を確認してから…のことなので参考程度に思っていただければ。

株によって、また、時期によっては半ば強制的に水耕栽培で発根させるよりも、鉢に据えて自然の発根を待つほうがいい場合もあると思います。

どんな形にせよ、はるばるマダガスカルから運ばれて縁あって迎えた株たちが日本で末永く生きていけますように。

 

ではまた。