先日久しぶりに近場の大型園芸店へ。
そこは私が欲しくなるようなやつはネットで買った方が納得できることが多くて、普段なら一瞥をくべながらマイナスイオンを浴びに行ってるだけのような場所なんですが、その日はとても気になる子がいました
目を引くような派手さは全くと言っていいほどなく、どちらかといえば地味で、その割に強気の値段で売られている鉢を手に取り、ラベルを見てみたものの私のサボテン力では全くわからず、携帯で検索してみてもあまりパッとした答えも出ず…。
してもしなくても変わらないと思われる脳内会議を一応してからのー、購入。
エリオシケ・ナピナ
Thelocephala napina ssp.pajonalensis CH1501 Bahia Salada
テ(セ)ロセファラ属 ナピナ 亜種 pajonalensis CH1501 バイーアサラド(ダ)
pajonalensisは素直にパジョナレンシスって読んで良いのか知りたい
CH1501はフィールドナンバー
Bahia Saladaは原産地チリの地名 って自分用メモ。
家へ連れ帰ってまずはちゃんと検索。
この子のラベルではThelocephala属となっていますが、今現在はEriosyce(エリオシケ)属へ統合されたようで「エリオシケ属ナピナ」が一般的な名称になっています。
だけどエリオシケ属ナピナ(和名:豹頭)で出てくる画像とはなんか微妙に違うなーって。ssp(亜種)だからかなって「pajonalensis」で調べるとそっくりな子たちがワラワラと。基本種のナピナと比べると、疣は小さく棘が白いのがpajonalensisの特徴のように感じています。
ナピナの原産地 アタカマ砂漠
現地での画像を確認すると土というよりも砂質の土壌で、周りには貝が散乱しているものもあり、海に近い沿岸部で生きているサボテンなのかなと思いながら更に調べていると基本種のナピナはアタカマ砂漠に生息していることが分かりました。
アタカマ砂漠っていったら皆さんお馴染みコピアポア属の聖地!
東西の幅は平均160kmに満たない一方、南北の広がりは1000kmあり長大な盆地状をなす。アンデス山脈と海岸の山地によって湿った空気が遮断されているため世界でも最も乾燥した砂漠であり、40年間まったく雨が降らなかった地域もある。不毛で岩塩や石灰の堆積層で覆われている所が多く、銅・銀・ニッケル・リチウムなどの鉱物資源に富んでいる。
ナピナはアタカマ砂漠の中でも海沿いから山の方までの広範囲に渡っていくつかのコロニーが点在しているようです。
ナピナのことと、育て方
・成長は遅く、大きくなっても幅3~5cm、高さが2~6cm程度の小型のサボテン
・亜種や変種が数多く存在し、様々な個性がある
・排水性のある土を使用し、日光によく当て、風通しのある場所に置く
・大人になってからの植え替えは根腐れしやすいので注意する
・根が肥大し塊根状になるため少々長めの鉢が良い
・成長期は春~秋(おそらく日本の夏は活動が一旦休止)
・冬は完全に断水、0℃以下でも耐える
ナピナを植え替える
大体のことがわかってきたので、早速植え替え!
実生なら小さい塊根があるはず!
まずは鉢からぬいてぇーえええええ?
本体持ったらそのままスッと持ち上がった!
根がない。
いや、正確には数えられるほどの細根しかない。
まさか、土の中か!と思い鉢をひっくり返してみるも塊根は無く、底の方に残された細根が一塊でてきました
つまりなんらかのアクシデントにより根が殆ど切れてしまった状態で販売されていたということに他ならないわけでして。
あーのーみーせーめーめめめめ!
こういったことが初めてではないお店なので、一瞬怒りがニュッと出てきてしまった!
んですがー、文頭を思い出して頂きたい
いつもなら全く興味の沸かないようなこの子に何故か強く心惹かれたこと
あー、そうか、この子に呼ばれたんだな。そう思えた時
「まかせろ」
わたしは呟いた。
ヒーローか。スーパーポジティブか。
とりあえず怒りはすぐさま収まった。
ナピナ、きっと君は長生きするだろう
あとは私に任せて、ゆっくりと塊根を育てたらいいよ
「成長が遅い」「南米サボテン」という縛りからして、数年は植え替えることもないような気がします。
ナピナは大輪の花が咲くらしいので、次回更新はその時かな。
では、また!